令和6年度の大熊町海外派遣事業「おおくま希望の翼」(団長・工藤誠一健康保険課長)が3月23日から30日に行われ、団員6人が姉妹都市である豪州・バサースト市を訪れました。
バサースト市から見渡せる広大な風景
「おおくま希望の翼」は、町の中学・高校生の国際的視野を広げることを目的とした事業で、今回で通算18回目の実施となりました。
Bathurst step beyondと記された看板の前で記念撮影をする派遣団の団員ら
中学2年〜高校3年の6人は、同市でホームステイをしながらバサースト高校に通い、市民との交流を通じて英語や豪州文化に親しみました。
団員の平山真凛さん(派遣当時・中学3年)は滞在中、現地の生徒とバスケットボールを楽しみ、「スポーツは全世界で仲良くなれる方法」と実感しました。齋藤愛莉さん(同・高校1年)は、「教科書では学べないリアルな英語や文化に触れることができた」と、異文化でのコミュニケーションを楽しみました。
団員らは、大熊町が整備に関わった同市内の日本庭園「大熊ガーデン」や、同市近郊にある第二次世界大戦時の日本人捕虜収容所跡も訪問。菅野翔太さん(同・高校3年)は「大熊町とバサースト市、日本とオーストラリアの関わりについても理解を深めることができた」。菅原美月さん(同・高校2年)も、両国の歴史観に触れ、「今まで知らなかった事実が分かると戦争の認識も変わっていくと思う」と振り返りました。
説明を聞く団員ら
滞在期間中、市民は温かく団員を受け入れてくれました。藤川葉月さん(同・中学2年)は「ホストファミリーと別れるのはすごく寂しかった。英語力を上達させ、また会いに行きたい」。鈴木心温さん(同・高校1年)も「時間をかけて丁寧に向き合ってくれた。言葉だけではない”思いやり”を感じ、心がとても温かくなった」とホストファミリーに感謝していました。
令和8年3月は両市町の姉妹都市協定締結から35年を迎えます。今年7月にはバサースト高校の生徒が町を訪れる予定です。同市のロバート・テイラー市長は「姉妹都市の絆はもっと強くなっていくと思います」と話し、交流の機会が増えることを期待しています。
現地高校で授業に参加する団員
現地の高校生と記念撮影する団員ら
今回の渡航に合わせ、長く姉妹都市交流の発展に尽力した、バサースト市在住の元日本語教師、リーキー・筆子さんに「大熊町町制施行70周年記念表彰」の表彰状が手渡されました。リーキーさんは昨年11月の式典に出席できず、団員らが表彰状と記念品を持参しました。リーキーさんは「この賞をいただけたことは私にとって非常に光栄なこと。日本からお持ちくださり、心から感謝いたします」と話しました。
記念撮影に収まる筆子さん(前列右2人目)