○大熊町まちづくりのための建築に係る手続き条例

平成29年3月15日

条例第4号

(目的)

第1条 この条例は、建築基準法(昭和25年法律第201号。以下「法」という。)の規定に基づく建築確認申請に先立つ手続きを定めることにより、秩序ある土地利用及び安全かつ快適なまちづくりを推進し、町土の復興及び町民の帰還促進に寄与することを目的とする。

(定義)

第2条 この条例において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。

(1) 町民等 町の区域内に住所若しくは居所を有する者又は町内にある土地、建築物等を所有若しくは占有する者をいう。

(2) 建築主 町の区域内で、法第6条第1項又は第6条の2第1項の規定による確認の申請(以下「建築確認申請」という。)を伴う建築物の建築を行おうとする者をいう。ただし、次号に掲げる建築物以外の建築確認申請のうち、建築確認申請日において大熊町の住民基本台帳に記録されている者を除く。

(3) 特定用途建築物 ホテル、旅館、簡易宿所、下宿、共同住宅、寄宿舎その他規則で定める用途の建築物(法第85条第5項の適用を受ける仮設建築物を含む。)をいう。

(基本理念)

第3条 大熊町のまちづくりは、町民等、建築主及び町の相互の信頼、理解及び協力のもとに協働によって行われなければならない。

(適用範囲)

第4条 この条例は、町内に建築される建築物について適用する。

2 町内に既に存する建築物の増改築等により用途変更(以下「増改築等」という。)をする場合において、当該増改築等の後の建築物(既に存する部分を含む。以下同じ。)が特定用途建築物に該当するときは、当該増改築等の建築物を第2条第1項第3号で規定する特定用途建築物とみなす。

(町の責務)

第5条 町は、第3条に定める基本理念(以下「基本理念」という。)に基づき、秩序ある土地利用の実現及び安全かつ快適な生活環境の確保に努めなければならない。

2 町は、建築物の建築が行われるときは、町民等及び建築主に対し、必要な情報の提供に努めるとともに、基本理念に基づき、適切な助言及び指導を行わなければならない。

(町民等の責務)

第6条 町民等は、基本理念に対し関心と理解を深めるとともに、積極的かつ主体的に協力し、良好な環境の形成に努めなければならない。

2 土地又は建築物等を所有又は占有する者は、基本理念に基づき、適正かつ合理的に土地又は建築物等を管理し及び利用しなければならない。

(建設主の責務)

第7条 建築主は、建築物の建築を行うに当たっては、基本理念に基づき、土地利用が地域環境に及ぼす影響を自覚し、良好な環境が確保されるよう必要な措置を講ずるとともに、町が実施する施策に協力しなければならない。

(建築計画の概要書の提出)

第8条 建築主は、建築確認申請を行う前に、当該建築確認申請に係る建築計画の概要書を町長に提出しなければならない。

2 前項の規定にかかわらず、特定用途建築物を建築する建築主は、建築確認申請を行う60日前までに、当該建築確認申請に係る建築計画の概要書を町長に提出しなければならない。

3 特定用途建築物を建築する建築主は、第11条第1項の規定による町との調整により建築計画を変更した場合には、当該建築確認申請を行う前に、変更した建築計画の概要書を町長に提出しなければならない。

(特定用途建築物に係る標識の設置)

第9条 特定用途建築物に係る建築を行う建築主は、第8条第2項の規定による建築計画の概要書を提出した日の翌日から起算して7日以内に、建築物の建築予定敷地内の見やすい場所に建築計画の概要を記載した標識を設置しなければならない。

2 前項の規定による標識を設置した建築主は、速やかに、その旨を町長に届け出なければならない。

(特定用途建築物に係る説明会の開催及び報告)

第10条 町民等は、前条の規定により建築主が標識を設置した日の翌日から起算して14日以内に、町長に対し、当該建築計画に係る説明会の開催を求めることができる。

2 建築主は、前項の求めに基づき又は町長が必要であると判断し、町長から説明会の開催を求められた場合には、標識を設置した日の翌日から起算して14日を経過した日以降、速やかに、当該建築計画に係る説明会を開催し、町民等の意見を聴かなければならない。

3 建築主は、前項の説明会を開催したときは、説明会を開催した日の翌日から起算して14日以内に、当該説明会の内容を記載した報告書を町長に提出しなければならない。

4 町長は、前項の報告書を受理したときは、報告書を受理した日の翌日から起算して14日間当該報告書の写しを縦覧に供するものとする。

5 町長は、第3項の報告書に疑義があると認めたときは、建築主に対し報告書の訂正を求めることができる。この場合において、前項の規定による縦覧期間は、訂正された報告書を受理した日の翌日から起算するものとする。

6 町長は、第3項の規定による報告書を受理し、再度の説明会開催が必要であると認めたときは、建築主に対し意見を付して、説明会の開催及び報告を求めることができる。

(町との調整)

第11条 町長は、前条第4項の規定による報告書の縦覧が終了したときには、当該建築主の建築計画に関し、建築主に対して町との調整を求めることができる。

2 建築主は、前項による町との調整の結果を踏まえて、建築確認申請をするものとする。

(勧告及び公表)

第12条 町長は、建築主が次の各号のいずれかに該当するときは、当該事業者に対し、その行為を是正させる期間を定めて勧告することができる。

(1) 第8条各項に規定する建築計画の概要書の提出がないとき。

(2) 第9条各項に規定する標識の設置及び届け出をしないとき。

(3) 第10条第2項第3項及び第6項に規定する説明会の開催及び報告書の提出がないとき。

2 町長は、前条第2項の規定に違反して建築主が工事に着手した場合は、工事の中止を勧告することができる。

3 町長は、建築主が、第1項及び第2項の規定による勧告に従わないときは、建築主の氏名及びその内容を公表することができる。

(委任)

第13条 この条例の施行に関し必要な事項は、規則で定める。

(施行期日)

1 この条例は、平成29年4月1日から施行する。

(適用区分)

2 第8条から第12条までの規定は、この条例の施行の日の翌日から起算して6月を経過した後に建築確認申請を行う建築物の建築について適用する。

大熊町まちづくりのための建築に係る手続き条例

平成29年3月15日 条例第4号

(平成29年4月1日施行)