○大熊町飼養登録事務取扱要領
平成12年3月24日
要領
鳥獣の保護及び管理並びに狩猟の適正化に関する法律(平成14年法律第88号。以下「法」という。)第19条及び福島県鳥獣の保護及び管理並びに狩猟の適正化に関する法律施行条例(平成11年福島県条例第59号。以下「条例」という。)第4条第10号に規定する飼養の登録について、特に定めのあるもののほか、この要領によるものとする。
1 飼養登録の基本的考え方
野生鳥獣は、本来自然のままに保護すべきであるという理念に基づき、また野生鳥獣の飼養は乱獲を助長するおそれもあることから、野生鳥獣はできる限り屋外での観察を原則とし、飼養は必要最小限にとどめるものとする。
なお、福島県では平成14年4月1日から適用した第9次鳥獣保護事業計画において、愛がん飼養のための新たな鳥獣捕獲許可(法第9条第1項)は行わないこととしている。
2 飼養登録対象鳥獣
飼養登録の対象となる鳥獣は、法の適用を受ける全ての鳥獣である。ただし、次のものを除く。
(1) 法第2条第7項に定める狩猟鳥獣
(2) 既に飼養登録を受けている鳥獣から生まれた個体(養殖個体)
(3) 外国から輸入された鳥獣
3 登録票(飼養登録)
2に定める鳥獣を飼養し、譲渡し、又は譲受するためには、町長又は都道府県知事(県外)の発行する登録票(飼養登録)(以下「登録票」という。)が必要であること(法第19条第3項)。
(1) 登録票は、申請において個体を特定された鳥獣1羽又は1頭ごとに交付すること(法施行規則第20条第2項)。また、飼養個体を入れ替えての継続飼養は認められないこと。
(2) 飼養登録の有効期間は、登録の日から1年以内とする(法第19条第4項)。
4 登録票交付基準
登録票の交付は、次の場合に行うものとする。
(1) 愛がん飼養
1) 対象者
愛がん飼養を目的として法第9条第1項に定める許可証(鳥獣の捕獲又は鳥類の卵の採取等)(以下「許可証」という。)又は登録票の交付を受けた者
2) 鳥獣の種類・員数
愛がん飼養を目的として許可証又は登録票の交付を受けた種類及び員数
(2) 公共施設等の展示
1) 対象者
公共施設等の展示を目的として許可証の交付を受けた者
2) 鳥獣の種類・員数
公共施設等の展示を目的として許可証の交付を受けた種類及び員数
(3) 養殖鳥の遺伝子劣化防止
1) 対象者
養殖鳥の遺伝子劣化防止を目的として許可証の交付を受けた者
2) 鳥獣の種類・員数
養殖鳥の遺伝子劣化防止を目的として許可証の交付を受けた種類及び員数
(4) その他特別の事由
特に必要性が認められる場合については、個別に判断する。
5 登録票の申請等
(1) 申請
1) 登録
法第9条第1項の許可により捕獲した鳥獣を許可証の有効期間の末日から起算して30日を経過する日を超えて飼養しようとする者は、登録を受けなければならない(法第19条第1項)。
2) 申請及び記載事項
飼養登録を受けようとする者は、次に掲げる事項を記載した飼養登録申請書(様式第1号)を町長に提出するものとする(法第19条第2項)。
ア 申請者の住所及び氏名(法人にあっては主たる事務所の所在地、名称及び代表者名)
イ 飼養しようとする鳥獣の種類、雌雄の別及び数量
ウ 許可証の番号、交付年月日、交付者名及び鳥獣を捕獲した年月日
エ 飼養期間
オ 鳥獣を飼養しようとする理由
3) 添付書類
飼養登録申請書には、次に掲げる書類を添付させるものとする。
ア 新たに登録票の交付を受けようとする場合は、次に掲げる書類
(ア) 許可証の写し
(イ) 捕獲を依頼された者からの申請にあっては、捕獲を依頼した者の依頼書
イ 公共施設等の展示を目的とする場合にあっては、飼育施設を示したもの
4) 申請に当たっては、町長の定める方法により登録票の交付手数料を納めなければならない。
(2) 登録票の種類及び交付
1) 鳥類に係る登録票
2) 哺乳類に係る登録票
申請者が保有する保有登録票とおりその他の容器に掲示する掲示登録票(様式第2号の3)をもって構成される(法施行規則第20条第3項)。
3) 登録票の交付
町長は、登録申請者に対し、鳥類にあっては保有登録票及び装着登録票、哺乳類にあっては保有登録票及び掲示登録票を交付するものとする(法第19条第3項)。
(3) 装着登録票の種類及び装着
1) 種類
ア 装着登録票は足環を用い、鳥の脚の形態に応じて別表第1の11種類(A~K)に分類されること。
イ 装着登録票には、保有登録票の番号及び極印が打刻されていること。
2) 装着
ア 原則として小・中型鳥類についての登録票の装着は、登録票を交付する場所に飼養者が持参して行い、また大型鳥類にあっては飼養する場所において行うこと。
イ 装着登録票は、申請者又はその者から委任された者が装着するものとする。なお、装着器具は、当該者に貸出しをして行わせること。
ウ 装着登録票は、鳥の脚に脱落しないよう装着すること。なお、個体差により鳥の脚に適合しないおそれがある場合には、異なる区分の装着登録票を装着させること。
エ 装着後は、個体に適合(装着登録票が円滑に回転する。)しているか否かを再確認し、装着登録票が適正に装着されておらず、再装着が必要と認めるときは当初の不能となった装着登録票は廃棄し、装着登録票管理簿を整理の上新たな装着登録票を装着させること。
なお、この場合は装着登録票の再交付の取扱いとはしないこと。
3) 登録票管理簿
登録票を管理するために登録票管理簿(様式第3号。以下「管理簿」という。)を整理すること。
4) 飼養登録台帳
登録票を交付したときは、飼養登録台帳(様式第4号。以下「登録台帳」という。)を整理すること。
5) その他
福島県危険な動物の飼養及び保管に関する条例に指定されている鳥獣については、同条例に基づく飼養許可も別途必要となること。
(4) 飼養登録の更新
1) 更新申請
ア 更新を受けようとする者は、有効期間の1箇月前から満了の日までに飼養登録更新申請書(様式第1号)を町長に提出しなければならない(法第19条第5項)。
イ 申請に当たっては、町長の定める方法により登録票の更新手数料を納めなければならない。
2) 登録票の更新手続
ア 鳥類
(ア) 申請書には現に有する登録票(「保有登録票」及び「装着登録票」をいう。)を添付させ、申請書と許可番号等を確認すること。
(イ) 飼養鳥の確認
a 小・中型鳥(A~Fの鳥) 原則として申請者が窓口に持参して行う。
b 大型鳥(G~Kの鳥) 飼養する場所で行う。
(ウ) 確認の結果、装着登録票に汚損、毀損等が認められない場合は、従来の装着登録票を継続して装着させ、保有登録票を交付するものとする。
(エ) 継続して装着すると支障が生ずるおそれがある場合は、従前の装着登録票を取り外させ、新規の装着登録票を装着するものとする。
(オ) 装着登録票に再装着の後が認められる場合は、特に飼養個体の入れ替えがないことを確認すること。
イ 哺乳類
申請書には鳥類の許可と同様登録票を添付させ、申請書と登録番号等を確認の上交付するものとする。
ウ 装着登録票の装備者
前記5―(3)―2)の取扱いにより行うものとする。
なお、取外しのための器具(「識別リングカッター」)は貸し出し、取り外した従前の装着登録票は廃棄すること。
エ 管理簿・登録台帳の整理
当該登録票を更新したときは、管理簿及び飼養登録台帳(様式第4号。以下「登録台帳」という。)を整備すること。
(5) 飼養鳥獣の譲受届
1) 届出
既に登録票の交付を受けた鳥獣を譲り受けた者は、譲渡しのあった日から30日以内に飼養鳥獣譲受け届出書(様式第5号)に登録票(保有登録票)を添えて町長に提出しなければならない(法第20条第3項)。
2) 譲受者への指導
譲り受けた者又は譲受けを希望する者に対しては飼養に際して次の基準に適合することが必要である旨を指導すること。
ア 現に飼養鳥獣の飼養に係る鳥獣を飼養していないこと。
イ 未成年者ではないこと。
ウ 原則として飼養者自ら飼養することができること。
3) 届出があった場合は、内容を確認の上提出のあった登録票の裏面の当該欄に受領年月日及び譲り受けた者の住所氏名(法人の場合にあっては名称)を記入し、押印欄に担当者の認印を押印の上、登録台帳を整備すること。この場合において、新たな登録票は、交付しないものとする。
4) 他県又は他の市町村から譲受けの届出があったときは、その者の旧住所地を管轄する都道府県又は市町村に届出事項を通知するとともに、その者の登録台帳の写しの交付を受け登録台帳を整備すること。
(6) 住所等の変更届
1) 登録票の交付を受けた者は、住所又は氏名(法人にあっては、主たる事務所の所在地、名称及び代表者の氏名)を変更したときは、住所等変更届出書(様式第6号)に登録票を添えてその事実が発生した日から2週間以内に町長に提出しなければならない(法施行規則第20条第5項)。
2) 変更届出があったときは、その内容を確認の上登録票の住所又は氏名を訂正し、備考欄にその事由及び年月日を記入し、担当者の認印を押印の上届出人に返戻すること。
3) 変更届出の手続後は登録票の当該事項を訂正し、備考欄にその事由と処理年月日を記入すること。
4) 他県及び他市町村から転入してきた者から住所変更の届出があったときは、その者の旧住所地を管轄する都道府県又は市町村に届出事項を通知するとともに、その者の登録票の写しの交付を受け登録票を整理すること。
(7) 登録票の亡失届
1) 登録票の交付を受けた者は、登録票を亡失したときは、許可証等亡失届出書(様式第6号)を遅滞なく町長に提出するものとする。ただし、再交付の申請をした場合は、この限りでない(法施行規則第20条第6項)。
2) 亡失届出があったときは、その内容を確認の上亡失理由が相当と認められる場合には、再交付申請の指導を行うものとする。
3) 装着登録票の装着中に飼養する鳥が逃げたものについては、亡失の扱いとし、登録票を返納させるとともに、装着登録票の亡失届を提出させるものとする。
(8) 登録票の再交付
1) 登録票の交付を受けた者から、亡失又は損傷の理由により許可証等再交付申請書(様式第6号)が町長に提出された場合は、亡失の理由及び当該鳥獣に係る許可証等亡失届出書が未提出であることを確認の上、前記(4)―2)の取り扱いにより再交付するものとする(法第19条第6項)。
また、損傷の理由のときは、損傷した装着登録票を再交付申請書に添付させるものとする。
2) 再交付の登録票の有効期間は当初登録票の残存期間とし、登録票の裏面の備考欄に「年月再交付」と記入すること。
3) 再交付申請に当たっては、町長の定める方法により登録票の再交付手数料を納めなければならない。
4) 装着及び掲示登録票の再交付に当たっては、特に飼養個体の入替え等がないことを確認すること。
5) 管理簿・登録台帳の整理
登録票の再交付をしたときは、管理簿及び登録台帳を整理すること。
(9) 登録票の返納
1) 登録票は、次のいずれかに該当することとなった場合、その日から起算して30日以内に町長に返納しなければならない。
ア 登録票に係る鳥獣を飼養しないこととなったとき(登録票とともにその登録票に係る登録鳥獣の譲渡し等をしたときを除く)。
イ 前記(8)の規定により登録証の再交付を受けた後において亡失した登録証を発見し、又は回復したとき(法第21条第1項)。
2) 飼養の取りやめに伴い飼養していた鳥獣を屋外に放つときは、装着登録票を取り外し、原則として町担当職員立会いのもとで放鳥させること。
3) 管理簿・登録台帳の整理
登録票の返納があったときは、管理簿及び登録台帳を整理すること。
6 措置命令等
(1) 措置命令
法第19条第1項の規定に違反して登録を受けないで対象狩猟鳥獣以外の鳥獣の飼養をした者に対し、法第22条第1項の規定に基づき当該違反に係る鳥獣を解放することその他必要な措置をとるように命ずることができる。
(2) 登録の取消し
登録を受けた者が、法又は法に基づく処分に違反した場合は、法第22条第2項の規定に基づきその登録を取り消すことができる。
附則
この要領は、平成12年4月1日から施行する。
附則(平成15年7月14日要領第2号)
この要領は、公布の日から施行する。