(趣旨)

第1条　東日本大震災に伴い発生した東京電力株式会社福島第一原子力発電所事故(以下「原発事故」という。)の影響により、平成23年度以降に農産物生産の中止を余儀なくされた避難区域等において、営農再開等を円滑に推進するため、町長が適当と認める団体(以下「事業主体」という。)に対し、この要綱及び福島県営農再開支援事業実施要綱(農林水産事務次官依命通知平成25年2月26日付け24生産第2875号、以下「県事業実施要綱」という。)に定めるところにより予算の範囲内で補助金を交付する。

(補助事業の対象)

第2条　事業主体に対する補助金は、平成25年1月15日以降に着手した事業を対象とし、県事業実施要綱の別記に定める事業を行う場合に交付する。

(補助事業の対象地域)

第3条　平成25年2月26日における大熊町内の帰還困難区域、居住制限区域、避難指示解除準備区域、(以下「避難区域等」という。)を事業の対象地域とする。

(実施期間)

第4条　事業の実施期間は、福島県営農再開支援事業が公示された日(平成25年2月26日)から平成30年3月31日までとする。ただし、農林水産省生産局長(以下「生産局長」)という。)が特に認めた場合にあっては、期間の延長をすることができるものとする。

(補助金の交付申請)

第5条　事業主体は、補助金の交付を受けようとするときは、県事業実施要綱の別記に定める事業ごとに、大熊町営農再開支援事業補助金交付申請書(様式第1号)を、町長に提出しなければならない。

(補助金の交付の決定)

第6条　町長は、補助金の交付申請があったときは、当該申請に係る書類の審査及び必要に応じ現地調査等によりその内容を調査し、補助金を交付すべきものと認めるときは、速やかに補助金の交付の決定を行う。

(補助金の交付条件)

第7条　町長は、補助金の交付の決定をする場合において、補助金の交付の目的を達成するため、次に掲げる事項につき条件を付するものとする。

(決定の通知)

第8条　町長は、補助金の交付の決定をしたときは、速やかにその決定の内容及びこれに条件を付した場合はその条件を、補助金の交付を決定した事業主体に大熊町営農再開支援事業補助金交付決定通知書(様式第4号)により通知する。

(変更の承認申請)

第9条　第7条第1項第1号、第2号、第3号及び第4号の規定に基づき町長の承認を受けようとする場合は、大熊町営農再開支援事業事業計画変更(中止・廃止)承認申請書(様式第5号)を町長に提出しなければならない。

(交付申請書の取り下げ)

第10条　補助金の交付の申請をした事業主体は、第8条及び第9条第2項の規定による通知を受領した場合において、当該通知に係る補助金の交付の決定内容又はこれに付された条件に不服があるときは、通知を受領した日から起算して15日を経過した日まで交付申請を様式第7号にて取り下げることができる。

(状況報告又は調査)

第11条　町長は、補助金交付の決定通知を受けた事業主体(以下「補助事業主体」という。)から補助事業の遂行の状況について報告を求め、又は調査することがものとする。

(補助事業の遂行の指示)

第12条　町長は、前条の規定により補助事業が補助金の交付の決定内容又はこれに付した条件に従って遂行されていないと認めるときは、補助事業主体に対し、これらに従って補助事業を遂行すべきことを指示するものとする。

(実績報告)

第13条　補助事業主体が当該補助事業を完了したときは、その成果を記載した大熊町営農再開支援事業実績報告書(様式第8号)に、次に掲げる書類を添えて当該補助事業完了の日(第7条第1項第1号、第2号、第3号及び第4号の規定により、町長の承認を受けた場合には、当該承認を受けた日)から15日以内に提出しなければならない。

(補助金の請求及び支出)

第14条　補助金の支出は、補助金の交付決定後、補助金の交付の決定を受けた補助事業主体の請求により行うものとする。

(補助金額の確定通知)

第15条　町長は、第13条の規定による報告を受けた場合においては、当該報告書等の書類の審査及び必要に応じて行う現地調査等により、その報告に係る補助事業の成果が補助金の交付の決定の内容及びこれに付した条件に適合するものであるかどうかを調査し、適合と認めるときは、交付すべき補助金の額を確定し、当該補助事業主体に通知するものとする。

(是正のための措置)

第16条　町長は、第13条の規定による報告を受けた場合において、その報告に係る補助事業の交付の決定の内容及びこれに付した条件に適合しないと認めるときは、当該補助事業につきこれに適合させるための措置をとるべきことを当該補助事業主体に対して大熊町営農再開支援事業是正指示書(様式第14号)により指示するものとする。

(補助金交付決定の取消)

第17条　町長は、補助を受けた事業主体が補助金を他の用途に使用し、その他補助事業に関して、交付の決定の内容又はこれに付した条件その他法令又はこれに基づく町長の指示もしくは命令に違反したときは、当該補助金の交付の決定の全部又は一部を取り消すことができる。

(補助金の返還)

第18条　町長は、前条の規定により、補助金の交付の決定を取消した場合において、補助事業の当該取消に係る部分に関し、既に交付金が決定されているときは、期限を定めて、当該補助金の返還を命ずるものとする。

(財産処分の制限)

第19条　補助事業主体は、補助事業により取得し、又は効用の増加した次に掲げる財産を町長の承認を受けないで、補助金の交付の目的に反して使用し、譲渡し、交換し、貸し付け、又は担保に供してはならない。ただし、補助事業主体が第18条の規定による条件に基づき補助金の全部に相当する金額を町に返還した場合又は補助金の交付の目的及び当該財産の耐用年数を勘案して大熊町補助金交付要綱(平成20年3月11日要綱第3号)第15条に定める期間を経過した場合は、この限りでない。

(東京電力株式会社の賠償との関係)

第20条　補助事業主体は、取組の実施に要した経費について、大熊町営農再開支援事業による補助金に加え、東京電力株式会社からも賠償が支払われ、補助金額と当該賠償の額の合計額が補助事業に要した経費を超えた場合は、補助金額の範囲内で超えた額に相当する額を町長に返還するものとする。

(書類の提出)

第21条　町長は、補助金に係る予算の執行の適正を期すため、必要があるときは、当該補助事業主体に対し、この要綱に定める書類のほか、必要な書類の提出を求めることができる。

(会計帳簿等の整備)

第22条　補助事業主体は、補助金の収支状況を記載した会計帳簿その他の書類を整備し、事業の完了した日の属する会計年度の翌年度から起算して5年間保存しておかなければならない。

(他の交付金規則との関係)

第23条　大熊町営農再開支援事業補助金の交付に関する手続は、専らこの要綱によりおこなうものとし、他の交付金規則等の規定には適用しない。

(その他)

第24条　この要綱に定めるもののほか、必要な事項は別に定める。