ザ・ヴォイス編集者さて、いよいよ待望の日韓共催サッカーのワールドカップですね。
世界最大のスポーツ イベント です。
国道6号線の「Jヴィレッジ」への上り口に開催までの日数をカウントダウンする電光板があって、「まだ 500日以上もあるのか」と思ったのに、アッと言う間という感じがします。
そして、昨年12月、アルゼンチン代表チームのJヴィレッジでのキャンプが決まりました。
熱心なサッカー ファンなら今のアルゼンチンが世界でどのような存在か常識なんですが、今アルゼンチンは FIFA ランキングが2位に上昇。
前大会 優勝のフランスと並んで優勝の最有力候補、あるいはフランスより上と各国のスポーツ メディアやイギリスのブックメーカーの評価があるんです。
あの「神の手ゴール」のマラドーナ等が優勝した'86年当時よりも各ポジションにタレントがそろっていて、世界きっての破壊的な攻撃力、最高の完成度と言われる攻守のシステムを知将ビエルサ監督が作り上げてきました。
ワールドカップ、'78年・'86年に続く3度目の優勝をつかみにやってくるんですね。
そんなアルゼンチンがキャンプ地として当地を選んだわけで、私のところではJヴィレッジがあるも担当させていただいているんですが、サッカーのサイトの掲示板に広野町のホームページの紹介文を載せたりすると、何かタレントにでも書いているような熱烈な応援メールが届いたりします(笑)。
翻訳ボランティアへの応募の方やアルゼンチン在住の日本の方などからも。
広野町役場には海外のメディアなどから問い合わせのメールがたくさん来ていますね。
ホームページには世界中からアクセスがありますから、こちらも もうボランティアのように仕事をしています。
インタビュアー志賀志賀です(笑)。
わたしがいる宮城県も、人気のイタリア代表がキャンプするし、宮城スタジアムがワールドカップの試合会場になっているんですが、アルゼンチンってそんなに強かったんですか。
ザ・ヴォイス編集者ワールドカップの本大会に出場するには地区予選があります。
ワールドカップの優勝国がヨーロッパ(4ヵ国)と南米(3ヵ国)からしか出ていないように、アルゼンチンの南米地区にはブラジルやウルグアイなどの強豪がそろっていて、他の地区予選とは違って地区内で総当たりをやるんですが、アルゼンチンは全18試合を13勝1敗4分のダントツで1位通過しています。
相手有利のアウェイ戦が半数もあるのに、いろいろな国を相手にして1年半の長期戦をこの成績で通過したということは一時の好調ではないですね。
1敗はアウェイでのブラジル戦です。
それ以来3月末現在まで16戦無敗。
ヨーロッパ勢とはこの3年間で親善試合が6回ありますが、これも無敗。
それから、アルゼンチン代表は選手の多くが世界トップリーグのリーガ エスパニョーラ(スペイン)やセリエA(イタリア)に在籍しているんですが、セリエAの得点王になったり、リーガ エスパニョーラで2年連続決勝進出の牽引車がいたりとタレントが豊富で、同じレベルのチームが複数 作れるほど世界一 選手層が分厚いんです。
今度のワールドカップは決勝を含めて7試合ありますが、選手層が厚いということは特筆すべきで、監督としては対戦国に合わせたシステムに自由にタレントが組めるし、故障者・出場停止者が出ても心配無用だし、これは長丁場のトーナメントにはたいへんに有利です。
だから、ワールドカップ現役最多ゴール記録を持っているあのバティストゥータが控えに回るかも知れないというんですね。
フォワードだけで多士済々で。
プロ野球ならボンズやソーサのような人ですから、ちょっと並の国では考えられません。
もう戦術の話になってしまうので、強さについての解説はこの辺りで(笑)。
ベスト8まで進んだ4年前は比較的 若い選手中心のチームでしたが、今 彼らがヨーロッパのリーグで実力・声望を上げて全盛期を迎えていて、それにハビエル=サビオラやパブロ=アイマールのようなヨーロッパ サッカーに旋風を巻き起こしている大型新人も加わって、「アルゼンチンか、フランスか」と世界が注目しているスター軍団なんですね。
彼らを当地に迎えて、県とファンを挙げてサポートして、フォークランド紛争以来 因縁の多いイングランド戦、天王山のフランス戦・・・と送り出すことになります。
今アルゼンチンは国の経済が破綻状態ですが、ワールドカップへの盛り上がりは半端ではないと伺っていますし、ホームページ担当としては向こうの状況もこちらに上手く伝えられないかなと思っているところです。
インタビュアー志賀ところで、キャンプに向けて、地元の受け入れ準備はどのようになっているんですか。
ザ・ヴォイス編集者まずは、公共工事(笑)。
キャンプインに間に合わせるように、3月23日に常磐自動車道のいわき四倉IC~広野IC間が開通して、首都圏や試合会場のカシマ サッカースタジアムとJヴィレッジが高速道路でつながりました。
広野以北の延長工事の凍結が言われていますから、地元の意思表示のように開通記念イベントや一連の行事が盛大に行われましたね。
Jヴィレッジの周囲は去年「道の駅ならは」がオープンしたり、「二ツ沼総合公園」内に幾つも施設が整備されたり、ちょっとキャンプとは別の話ですけれども、このJヴィレッジを中心とした周辺エリアを「Jフィールド」と言って何か地域振興の拠点にするようです。
キャンプ中、二ツ沼総合公園内の「フラワー パーク」にはメディア活動の拠点になる「メディアサロン」が開設されます。
二ツ沼総合公園内の「ふるさと広野館」と近隣の「道の駅ならは」には旅行客向けの「インフォメーション センター」も。
これらのポイントでは英語やアルゼンチンの母国語のスペイン語でも応対します。
それから、支援組織づくり。
1月に広野・楢葉の両町、福島県、Jヴィレッジ等で、「FIFA ワールドカップ アルゼンチン代表キャンプ支援実行委員会(以下、実行委)」がJヴィレッジ内に組織されました。
実行委をそれぞれの方面で実際にバックアップする「キャンプ支援連絡協議会」も、さしあたり百数十団体が参加して。
実行委の総務部会・・・福島県が中心・・・は
情報収集、警備総括、メディア対応、ボランティア募集など。
チーム サポート部会・・・Jヴィレッジが担当・・・は
アルゼンチン チームのスケジュール管理、宿泊環境・トレーニング環境の整備などチームへの直接のサポートを。
地域交流部会・・・双葉郡の8町村が中心・・・は
公開練習や交流イベントの運営、交通手段の確保、観光案内などを。
志賀さんの地元のいわき市でも経済団体などが支援組織を立ち上げましたね。
公開練習などのピーク時にはメディアだけで千人以上もこちらに滞在するらしいですから、宿泊者を誘客しよう、「アクアマリンふくしま」とか市をいろいろPRしよう、中心市街地にカフェを作って試合当日は大型モニターを囲んで盛り上がろうと、広野・楢葉よりずっと熱心じゃないでしょうか(笑)。
"キャンプ景気"としては宿・食・交通・観光関係で期待できて、広野・楢葉両町や周辺でもそれぞれ準備が進んでいます。
宿泊施設だとキャンプ期間中はJヴィレッジのホテルはアルゼンチン代表に貸し切りだし、広野町内はもう予約がいっぱいのようだし、大熊町だと立派なステーションビルがありますね。
アルゼンチンが勝ち進むだけ注目も人も集まるでしょうから。
情報面の対応はやはりホームページの役割が大きいですね。
町役場のホームページとしては特に地域情報を整備することになるんですけれども、広野町では交通アクセスや宿泊施設は詳細なページを設けましたし、
一連の新着情報も常に更新していて、今後はJフィールド、特にマスコミやサポーターが集まる二ツ沼総合公園のガイドの整備、それからスペイン語や英語でも常時 必要な情報を組んでいくことになります。
実行委やJヴィレッジのホームページとも相互にリンクを結んで。
とにかく、キャンプ関連のページ群を設けてから毎日のアクセスが倍以上に跳ね上がっています。
インタビュアー志賀なるほど。
こういうイベントの支援だとボランティアの協力はどうなんでしょうね。
ザ・ヴォイス編集者ボランティアの協力は重要ですね。
関係者にもいろいろうかがいますけれど、ボランティアとして多くの人の協力をいただかないと支援体制がとれないようです。
財政的にも。
ワールドカップの優勝候補が長ければ1ヵ月半もキャンプすることになりますから、公開練習や交流イベントの時にはサポーターにメディアに外国人にやじ馬に、良からぬ者も含めて、津波のように押しかけてくるでしょうね。
だから、支援プログラムが公表されないので少し想像ですけれども、警備、交通整理、メディア対応、通訳、交流イベントの運営・・・とボランティアの幅は広いようで、実行委では「運営ボランティア」・「語学ボランティア」の募集を始めています。
広野町のホームページでもスペイン語・英語で情報を伝えていくのにホームページ上で翻訳ボランティアを募集したところ全国からポツポツ応募をいただいていますが、これは応募や原稿のやりとりがメールでできて、翻訳の作業は自由な時間に在宅でお願いできて、新しいボランティアの形ですね。
というわけで、志賀さんがお留守の間に県内のメディアもだんだんワールドカップ モードになってきました。
年明け頃は、こんな景気だから全国のキャンプ候補地ではそれは熱心に誘致活動をして、キャンプが決まれば市民レベルで支援活動を盛り上げてと必死なのに、広野・楢葉はJヴィレッジ任せでどうなっているんだ、のようにメディアから批判もあったんですよ。
ワールドカップのキャンプ地なのに、役場もどこもちょっと認識がどうかなという印象もあって。
だから、メディアからのアクセスも多いし、やっぱり町のホームページをしっかり機能させないと ということで、率先してキャンプ関連の整備をこまごまやってきまして、2月には実行委も本格的に動き出しましたから、メディアも毎日のようにトップ扱いで報道。
広野町のホームページも町の取り組みということでテレビや新聞に採り上げられました。
でも、今のようにキャンプ地にメディアの目が向いているものキャンプインまででしょうね(笑)。
ワールドカップの開催が近づくにつれてチームの動向やゲームの勝敗に関心が移っていくでしょう。
その意味ではPRタイムにしっかり仕事ができました。
インターネット上では、キャンプ地と言えば楢葉町より広野町です(笑)。
アルゼンチンからは宿の予約をとりたいが・・・と英語でメールが届いたりするし、あとは残す準備をしっかり整えて、キャンプインを待つのみ、といったところです。
さて、志賀さんの方は4月から夕方6時台のニュース&情報番組「ニュースほっとみやぎ」のメイン キャスターをお務めになるということで、おめでとうございます。
いよいよ東北の華ですね。
ご活躍を期待しています!