震災から4年を迎えて

4年前の本日、東日本を襲った巨大地震と津波は、当町に未曽有の被害をもたらし、11名の方が尊命を亡くされ、1名の方が依然として行方不明となっております。また、震災に伴う原子力発電所事故により、全町民が、ふるさと大熊を離れて避難生活を余儀なくされ、本日まで、381名の方々が避難中にお亡くなりになられました。

この震災により、多くの町民の方々が犠牲になられたことは、誠に痛恨の極みであり、今はただ、御霊のご冥福を心からお祈りするばかりです。


最愛の肉親を亡くし、ご自身も被災者であるご遺族の皆様は、今なお、不自由な避難生活を強いられているところであり、満足に供養することもできないといった深い悲しみ、喪失感は、察するに余りあるものがあります。


現在もなお、全町民の避難が続いており、この間、国や福島県、会津若松市、いわき市をはじめ、全国各地から数多くのご支援をいただいております。ご厚情の数々に深く感謝を申し上げます。


大熊町の避難も5年目を迎え、今年こそ正念場の年になろうかと思います。

大きな課題である中間貯蔵施設につきましては、苦渋の判断ではありましたが、町としても建設を受け入れ、搬入を容認したところです。先祖代々の田畑を失い、墓も取り上げられる苦しみを思うと、まさに断腸の思いでありますが、苦しみを共有し、悩みを分かち合いながら前に進んで参ります。

また、町政懇談会においても、町民一人一人が様々な考え・思いを持っていることを改めて認識させられました。懇談会での意見を取り入れ、帰りたい人、帰らない人、それぞれの支援のため、「避難先での安定した生活」に資する生活再建支援策と、「将来的な帰町を選択できる環境」の実現に向けた施策を二本柱とした「第二次復興計画」を策定します。そして、大熊町が「原子力発電所事故からの復興の先導役」となり、町民の皆様の暮らしや希望を支え、町土・双葉地方全体の復興を牽引して行きたい思っております。


今回の災害が大熊町に与えた影響は計り知れず、復興のための課題は山積しておりますが、町民の皆様の生活と健康を第一に考え、復興に向けて、懸命に、そして着実に前へ進んで参ります。

結びに、犠牲になられた方々の御霊が、とこしえに安らかならんことをお祈りし、ご遺族の皆様に深甚なる弔意を表しますとともに、ふるさと大熊町の一日も早い復興をお誓い申し上げます。



平成27年3月11日
大熊町長 渡辺 利綱